【お金の教育】で子どもに教えたいことって、何だと思いますか?
使い方や貯め方じゃない? ムダ使いしても困るし。
使い方や貯め方も大事ですが。
実は【お金の借り方(借金・ローン)】も大事なんです。
マイホームを建てるときに組んだ住宅ローン、いくら利息を払うか知ってる?
利息の計算って、むずかしくて。どれだけ払うか知らないわ…。
計算したらびっくりするよ! すっごい払うんだから。
利息の計算方法を知らない人は、とても多いです。
でも知らないと、確実に損をします。
子どもが将来、お金のことで苦労しないように。一度しっかり考えてみませんか?
【お金の教育】なぜ子どもに『借金』について教えるのか
子どもに【お金の教育】をする場合、多くは『使い方』や『貯め方』を教えます。
それは、とても大事です。
- 自分の手元にあるお金だけでやりくりしていく。
- 何か欲しいものができた時のために、ムダ使いせず貯めておく。
- 欲しいものが手持ちのお金で足りなければ、貯めて買えるまで待つ。
でもマイホームを建てる時って、ほとんどの人が住宅ローンを借りませんか?
住宅ローンほど大きなお金ではなくても、クレジットカードの分割払い、マイカーローンなど。
利息を払うケースは、いくらでもあります。
でも、お給料が下がったり、ボーナスが出なくなったりで。
破綻してしまうケースは、非常に多いです。
私は銀行に勤めていたんですが、払えなくなったケースをたくさん見てきました。
私自身も利息の仕組み・計算方法をくわしく知ろうとしなかったため。
今まで何度も損をしてきましたし、お金では苦労しました。
子どもには、お金で苦労してほしくないな…。
お金の使い方・貯め方も大事だけど。
それ以上に、ちゃんと判断できるように
利息の仕組みと計算方法を知ってほしい。
学校では教えてもらえない【お金の教育】…特に『借金』について。
社会に出る前に、子どもにしっかりと教えておくべきではないでしょうか。
住宅ローンの支払いシミュレーション
住宅ローンの毎月の返済額や利息の総支払額を知るには、こちらのサイトでシミュレーションするのが便利です。
金融広報中央委員会『知るぽると』
⇒【しっかり】借入返済額シミュレーション ─ 今すぐシミュレーションしてみよう!
ためしに、以下の条件でシミュレーションしてみました。
当初10年固定金利1%、11年目~変動金利(2%と仮定)
- 借入元金:2,000万円
- 返済期間:35年(ボーナス返済なし)
- 返済方法:元利均等返済
- 借入金利:10年間 1%、11年目~ 2%
結果は以下の通り。
- 毎月返済額:10年間 56,457 円、11年目~ 63,217円
- 総返済額:25,658,820円(うち利息分:5,658,820円)
フラットなど全期間固定金利の場合は、こちらになります。
(全期間固定金利1.2%・35年返済と仮定)
- 毎月返済額:58,340 円
- 総返済額:24,502,800円(うち利息分:4,502,800円)
借り入れする先にもよりますが。
全期間固定金利1.2%というのは、かなり低いです。
それでも利息を400万円以上払う結果になりました。
2000万円借りたら、利息を400万円以上も払うって…多いと思いませんか?
わが家は数年前にマイホームを新築したのですが。
家を建てる何年も前から、情報収集だけはしていて。
その時に『知るぽると』さんを知りました。
初めてシミュレーションをした時は、あまりに利息が多くて倒れそうになりました…!
シミュレーション結果には、表も出してくれます。
毎月の返済額に占める利息の割合が一目でわかるので。
ぜひ一度、シミュレーションしてみてください。
金融広報中央委員会『知るぽると』
⇒【しっかり】借入返済額シミュレーション ─ 今すぐシミュレーションしてみよう!
住宅ローンの返済方法には、元利均等返済と元金均等返済の2種類があります。
- 元利均等返済
- 毎月の返済額が一定の金額になるよう組まれた返済方法。
(最初のうちは、返済額に占める利息の割合が多い) - 元金均等返済
ー 毎月一定の元金返済額+利息分を払う返済方式。
(最初のうちは利息が多いため、毎月の支払額が多くなる)
今回は一般的な返済方法である元利均等返済を例にしました。
利息の計算方法
多くの利息の計算が『複利』だって知ってますか?
私はマイホームのための勉強を始めるまで、知りませんでした。
『知るぽると』さんで住宅ローンのシミュレーションをした時、疑問に思いました。
どうして毎月、こんなに利息を払わなくちゃいけないの?
そう思って調べて、住宅ローンの利息が【複利】であることを知りました。
【複利】については言葉だけでは分かりにくいので。例で見てみましょう。
100万円を年利12%(複利)で借りて、1年間で返済する場合
- 借入元金:100万円
- 返済期間:1年(ボーナス返済なし)
- 返済方法:元利均等返済
- 借入金利:12%
- 毎月返済額:88,848円
- 総返済額:1,076,176円(うち利息分:66,176円)
毎月の返済額と元金残高は、以下の通りになりました(5ヶ月分)。
月数 | 返済額 | 元金分 | 利息分 | 元金残高 |
1ヶ月 | 88,848 | 78,848 | 10,000 | 921,152 |
2ヶ月 | 88,848 | 79,637 | 9,211 | 841,515 |
3ヶ月 | 88,848 | 80,433 | 8,415 | 761,082 |
4ヶ月 | 88,848 | 81,238 | 7,610 | 679,844 |
5ヶ月 | 88,848 | 82,050 | 6,798 | 597,794 |
この表を元に利息の計算方法について説明しますね。
年利12%の場合の毎月の利息分の計算式は
元金残高×0.12(年利)÷12(ヶ月)=毎月の利息分
になります。
返済開始1ヶ月目の場合
- 利息分:元金1,000,000円×0.12÷12=10,000円
- 元金返済分:88,848円-10,000円=78,848円
- 元金残高:1,000,000円-78,848円=921,152円
- 利息分:元金残高921,152円×0.12÷12=9,211円
- 元金返済分:88,848円-9,211円=79,637円
このように、残高に対して毎月利息がつくものを【複利】といいます。
なので、借りた額が大きいほど、借りる年数が長いほど。
たくさんの利息を払う結果になります。
他の分割払いやリボ払いも、同じ計算方法になります。
毎月一定額の支払いで済むからと、高額商品をリボ払いにしたりすると
トータルで支払う額は、実はとんでもなく大きいです。
以前にリボ払いをしてたとき、大変でした。
一度、支払う利息を計算してみてください。
バカバカしくて、リボ払いする気をなくすと思います。
(私がそうでした)
住宅ローン保証料の真実
お金を借りるには。
本来ならば連帯保証人が必要になります。
ですが住宅ローンの場合は、保証人が必要ないケースがほとんどです。
代わりに「ローン保証料」を保証会社に支払っています。
保証会社に保証人の代わりをしてもらうためです。
「ローン保証料」が必要ない銀行も、中にはあります。
ただし、審査が厳しかったりします。
(貸し倒れを防ぐため)
「ローン保証料」というのは、実は銀行に有利なシステムで。
貸し倒れを防ぐためのものです。
住宅ローンを何回か滞納してしまったりで払えなくなると。
銀行は、債権を保証会社に移譲します(代位弁済といいます)。
払えなくなった人の代わりに、保証会社が銀行に残債を払ってくれるんですね。
だからといって。『借金』がなくなったわけではなく。
貸主が銀行から保証会社に移っただけです。
しかも。
保証会社は分割払いなんて許してくれません。
一括返済するよう、要求してきます。
月々の返済が厳しくて払えないんだから。全部払うなんて、できるわけないよ。
するとどうなるか。
自宅を差し押さえられ。競売にかけられてしまいます。
普通に不動産会社を通じて売った場合(任意売却といいます)と違って、競売にかけられると。
すごく安い額でしか売れません。
たいていの場合、ローン残高よりも少ない金額にしかなりません。
自宅を売っても住む場所は必要です。
ローンが完済できなければ、その分と新たな住まいの家賃と
2重に払うことになります。
住宅ローンが払えなくなる前に、銀行に相談に行くことが大事。
銀行だって、代位弁済されてしまうと
それ以降の利息分が入ってこなくなるわけですから。
住宅ローンを払い続けることができるよう、相談にのってくれるはずです。
どうしても払い続けることが無理なら、早めに不動産会社に頼んで売ってもらう。
住宅ローンが払えなくなってしまって、自宅が競売にかけられてしまった。
そんなニュースを目にするたびに
「どうしてもっと早く、何とかならないか行動しなかったのか」
そう思わずにはいられません。
【お金の教育】奨学金だって『借金』なんです
実は私は、学生時代に奨学金を借りていました。
無利子でしたが…それでも。
一人暮らしで生活費を払いながらだと、毎月1万円ほどでも大変でした。
それに、順調に仕事ができているうちはまだいいのですが。
ずっとそうだという保証はありません。
それにもし、払うことができなくて自己破産などしたら。
その後の人生設計に、かなり影響が出ます。
だから安易に「奨学金を借りたら?」とは言えません。
利息がつかなくても。「お金を借りる」という行為にはリスクがあります。
【お金の教育】子どもの将来のために
『借金』ってなんだかこわい。
子どもには『お金を借りる』なんて、させたくない。
そう思いますか?
でも考えてみてください。
クレジットカードで払う場合も。
たとえそれが一括払いで、利息がつかないとしても。
カード会社に先に払ってもらっている以上、それは『借金』です。
生活していく上で『借金』の知識は必要です。
だったら>正しい知識をちゃんと仕入れて。
しっかり自分で考えながら、活用していきたい。
子どもに借金を含めた【お金の教育】をするのは、親の役目だと思うのです。
世の中の仕組みについて、親子で楽しく学べます。
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